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ファンにはいくつか種類があり、それぞれにメリット・デメリットや向いている使用用途があります。普通に生活をしている方が自宅についているファンのことを意識することは少なく、ファンの違いについて説明されてもピンとこないでしょう。
この記事では、レンジフードなどによく使用される「シロッコファン」というファンについてご紹介していきます。ほかのファンとの違いや使用用途、掃除方法について詳しく見ていきましょう!
シロッコファンとは?
シロッコファンとは「多翼送風機」とも呼ばれる、回転方向に対して多数の羽根が取り付けられている送風機のことです。縦長の細長い板状の羽根が筒状に取り付けられており、この羽根を回転させることで空気を吸い込んで排気してくれます。
シロッコファンのメリット
シロッコファンには、これからご紹介する4つのメリットがあります。
- 音が静か
- どこにでもつけられる
- 風の影響を受けにくい
- パワフルな換気が可能
メリット1 音が静か
シロッコファンは作動音が非常に静かで、高気密住宅にも使用できるファンになっています。同じファンでもプロペラファンと比べると、音の静かさは歴然です。
夜間にも使うことが多い浴室や部屋などの換気にも向いているファンだと言えます。
メリット2 どこにでもつけられる
従来のプロペラファンは、壁に直接ファンを設置する必要がありました。しかし、シロッコファンは吸い上げた空気をダクトという通り道を通して排気するため、場所を選ばずにどこでも設置することができます。
メリット3 屋外の風の影響を受けにくい
壁に直接ファンを設置する場合、どうしても風の影響を受けることは避けられません。木の枝葉が揺れる程度の風でも、プロペラファンだと換気量がグッと下がってしまいます。
一方でファンを屋内に設置すシロッコファンは、空気をダクトから排気するため風の影響を受けにくく、一定のパワーで換気をし続けてくれます。
メリット4 パワフルな換気が可能
シロッコファンは、覆いかぶせるように設置できるのも大きなメリット。風の影響を受けにくいことに加えてピンポイントに設置できるため、空気の捕集効率が非常によくなっています。吸い込む力も強く、ニオイなどをパワフルに効率よく換気してくれますよ。
シロッコファンの使用用途
メリットが多いシロッコファンは、さまざまな場所で使用されています。
もっとも使用されているのがレンジフードです。ほかにも浴室暖房乾燥機、トイレや洗面所に設置されている天井埋め込み方換気扇などにもシロッコファンは使われることが多いです。
シロッコファンと他のファンの違いを比較!
シロッコファンの特徴がわかったところで、次はシロッコファン以外のファンについても知識をつけておきましょう。
ファンにはシロッコファン以外にも、「プロペラファン」と「ターボファン」の2種類があります。それぞれの特徴と、使用用途についてご紹介していきます。
プロペラファン
プロペラファンは、扇風機のような羽根を持ったファンのこと。直接壁に設置するタイプで、実際に目にしたことがある方も多いのではないでしょうか。
シンプルな作りなのでメンテナンスがしやすく、費用も安く抑えられるというメリットがあります。また意外だと思われるかもしれませんが、空気を吸い込む力はプロペラファンの方が上回っています。
プロペラファンとシロッコファン、両方のメリット・デメリットを理解し、ご自宅や予算にあったものを選ぶようにしましょう。
- 構造がシンプルで掃除がしやすい
- ダクトが不要なため、安価で設置に時間がかからない
- 音がするので止め忘れを防げる
- 無風状態であれば換気能力はシロッコファンを上回る
- 屋外の風の影響で換気力が下がる
- 音をうるさいと感じる方もいる
- キッチンや浴室などの壁掛け換気扇
ターボファン
ターボファンは、シロッコファンと同じように筒状についた羽根を回転させて空気を送り出す送風機です。似ているようですが、両者には明確な違いがあります。
もっとも大きな違いは、羽根の形状です。水車のように狭く何枚も羽根がついているシロッコファンに対し、ターボファンの羽根は長く、少ない枚数しかついていません。
そのため、同じ回転数で比較するとシロッコファンの風量には劣ってしまいます。しかし、静音や電力の削減効果があるというメリットがあります。また、回転数を上げることで風量を上げることも可能です。羽根が少ないので、掃除のしやすさもターボファンの方が上だと言えるでしょう。
このようにターボファンは、シロッコファンとプロペラファンのいいとこ取りしたような性質を持ったファンになっています。
- シロッコファンよりも静音で省エネ
- 掃除がしやすい
- 風量を上げることが可能
- 価格が高め
- 浅型レンジフード
- ダクトファン
メリットも多いターボファンですが、価格が高い点がデメリットとして挙げられます。そこまで風量が必要なることがない自宅での使用であれば、シロッコファンやプロペラファンで十分なケースも多いため、無理をしてターボファンをつける必要はありませんよ。
汚れてしまったら?シロッコファンの掃除方法
メリットが多い一方で掃除が難しいシロッコファン。掃除方法がわからずにそのまま使用しているという方も多いと思います。しかし、シロッコファンは掃除をしないと換気効率が下がってしまうので要注意です。
最後に、誰でもできるシロッコファンの掃除方法をご紹介していきます。
準備するもの
シロッコファンを掃除するときは、以下の5つの道具を準備してください。
- アルカリ性洗剤
- ビニール袋や汚れてもいい大きめの容器
- 歯ブラシ
- スポンジ
- ゴム手袋
コーティングが施されているシロッコファンは中性洗剤で
アルカリ性洗剤の代わりに、掃除の定番アイテムである重曹を使用することも可能です。ただし、シロッコファンにコーティングが施されている場合、重曹がコーティングを剥がしてしまう可能性があるため注意が必要です。
シロッコファンにコーティングが施されている場合は、アルカリ性の洗剤を用意する必要はありません。自宅にある台所用中性洗剤で軽く洗うだけで汚れを落とすことができますよ。
シロッコファンの掃除手順
それでは、シロッコファンの掃除手順についてみていきましょう。
- 換気扇の下の物をどけ、汚れてもいいように新聞紙やビニールをかけておく
- フィルターとカバーを取り外す
- シロッコファンの中心のネジを外し、ファンを外す
- シロッコファンに洗剤をかけ、ビニールか容器に入れる
- シロッコファンを入れたビニールや容器に60度程度のお湯を注ぐ
- 1時間程度つけ置きする
- 歯ブラシやスポンジで汚れを取り除く
- よく流して完全に乾いたら元に戻す
シロッコファンの掃除は業者に任せるのが安心!
「シロッコファンがなかなか取り外せない」「汚れが落ちない」という場合は、無理をせず業者にクリーニングを依頼するようにしてください。万が一故障してしまえば自分で交換作業をすることは難しく、掃除にかかる金額以上の修理費用がかかってしまうことになります。
ライフスタイルに合ったファンを選ぼう!
ファンにはシロッコファンのほかにも、「プロペラファン」や「ターボファン」があります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、よく比較してライフスタイルや予算、用途に合わせて選んでくださいね。