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借金玉
今回は家事時短のポイントについて記事を書かせていただきます。
ある日の週末、僕はグチャグチャの部屋の中で頭を抱えていました。
目が覚めたら夕方でした。本当は午前中に家事は終わらせているはずでした。少なくとも金曜日の自分はそういうつもりでした。木曜日の自分もそのつもりでした。水曜日の自分も・・・という感じで、月曜日から金曜日までのわれわれは、やらなければならない家事のすべてを「週末の自分くん」に投げてきたのです。
そして週末の自分であるところのこの僕は、過去の自分から丸投げされた大量の家事に埋まって頭を抱えていたわけです。ひとつひとつは簡単なタスクでも、山積みになると頭の中を占有してしまいます。ちょっとコップを洗って一休み、ちょっと洗濯機をまわして一休み。家事はまったく減りません。
そして月曜日がくると、性懲りもなく月曜日の僕は「週末の自分くん」に家事を投げるのです。なにしろ仕事を投げる相手も自分だから遠慮はいりません。「ガス代はらっとけ、そろそろ止まるぞ」「台所が臭いぞ」「風呂がかびてるぞ」などなど、つぎの週末の自分はきっと早起きしてやってくれるだろう。そう信じます。
そんな家事の無限ループから解脱する方法を考えてみました。
洗濯の効率化はタンスを捨てろ!
まず洗濯攻略法について。
洗濯は家事の中でもウェイトがでかいですね。しかも盛り上がりにかけるのでついつい後回しになります。自分はそうです。だって洗濯って、完璧にやったとしても衣服が着る前の状態に戻るだけじゃないですか。完璧にやって0点、上手くやれなかったらマイナスみたいなものですからやる気が起きないのも仕方ありません。
まあ面白くないのは仕方ないとして、やるならなるべく手間は減らしたいところです。選択については「やることの総量を減らす」がテーマになります。
そこで、いまから大事なことをひとつ言います。
タンスいりません。
もう一度いいます。タンスはいりません。タンスは衣服を収納する家具として問題が多すぎます。まず中身が見えません。収納も取り出しも難があります。いちいちタオルをたたんでタンスの中にぎちぎち詰め込んで、それを風呂に入るたびに引っ張り出すぐらいなら、タンス収納という工程を丸ごと省いてみましょう。
では具体的にどうするか、まずはこれらを買いましょう。
- 大きいカゴ 2つ
- ハンガーラック 大きいの一つ
- ハンガー いっぱい
- ドラム式乾燥機能付き洗濯機(お金が貯まったら)
この仕組みを僕は「衣服循環システム」と呼んでいます。まず、カゴAに着終わった服を入れましょう。これを洗濯したら、そのままハンガーにかけて干します。そして、干し終わったら畳むなど一切せず、そのままハンガーラックにかけてしまいます。次に着る服はここから選べばいいのです。下着などの小物はどうするか。これも簡単、干しあがったらそのままカゴBに入れればいい。着るときはカゴの底から取り出すようにすれば循環もばっちりです。
→洗い終わった下着類を入れるカゴ→着る
→洗い終わった服をかけるハンガーラック→着る
これで循環させるシステムは非常に便利です。著書でも書いたものですが、「見えないものは存在しないもの」。内部が見えない収納はその時点で破綻しているのです。「でも来客の時に服が見えちゃうのは…」という各位は、大きなタオルなどを買って目隠しをしましょう。
台所周りは「飲食店メソッド」で根本から変えろ
次は台所ですが、台所については「飲食店メソッド」を提案します。
台所については台所のプロがいます。台所のプロとはなんでしょうか? 料理人です。彼らのやり方、つまり飲食店が使うオペレーションの組み方を参考にしないと、台所の効率はなかなかよくなりません。
「皿洗いは手でやるな、食洗器を使え」というのは大分メジャーな知恵になってきましたが、もう一段深いところに行きましょう。「食洗器に合わせて皿を買う」という知恵は一般化していません。しかし、食洗器のサイズを考えずテキトーに皿を買うと、せっかくの食洗器がまったく活躍しないという事態が起きてしまいます。
東京のワンルーム、もしくは二人世帯だと購入する食洗器はプチ食洗、
もしくは最近評判のいいこのあたりの機種になるでしょう。
2つめのサンプル画像をよく見てください。皿の大きさが完全に揃っていますよね?実は、食洗器を使う以上、食洗器に合わせて皿を買わないとそのメリットは完全に享受できないのです。新生活でやりがちなミスが「いろんなサイズの皿やカップを1枚ずつ買う」です。これは食洗器の使用に限らず収納を考えても完全に間違いだと言わざるを得ません。まあ楽しいですけどね。
一方で、飲食店を考えてみてください。かなり大規模な飲食店でも、使っている皿はいいところ数種類というところです。ファミレスなんか同じ皿ばかり見ますね。あれは、限られた収納スペースをフルに使う飲食屋の知恵と言えます。形が同じならスタック(積み重ね)が可能ですからね。グラスも同様です。
皿自体は百均のもので構いません。最近の百円均一は結構悪くない質の商品を扱っています。特に、ダイソーの「超薄グラス」なんかはすごい品質です。しかし、皿のサイズをバラバラにしてしまうと、収納には場所を取る、食洗機にも一度に入らない。全てが台無しです。
そういうわけで、まずあなたの自宅に合った食洗器を購入し(大型のサイズが設置できるなら大型を購入するに越したことはもちろんありません)、そこに入るサイズの皿を採寸して購入してしまいましょう。
台所が破滅する理由は
- 食洗機がない
- 食洗機があっても皿のサイズがまちまちで上手く入らない
- 皿のサイズがまちまちで収納もうまくいかない
このあたりです。
たまに台所を徹底的に綺麗にして、「今後はこれを維持しよう」と誓うあれは、何十回やっても完全に無駄です。せっかく建てた砂のお城が波で崩れるように、きれいな台所も1週間持ちません。設備を整えて楽をするのが一番の努力です!
尚、本格的な料理をしない人は鍋などの調理器具も食洗機に入るサイズにまとめると便利です。本格的な料理をする人にとって食洗器は「先に皿を突っ込んで調理器具を洗う場所を作るもの」ですが、この辺は用途によって使い分けましょう。言うまでもないですが、これは「食器循環システム」です。
食洗機が最優先!すべてはそこからです!
業務用グラス水切りを買え!
僕が問答無用でみなさんに「買え」と言いたいのがこちらのアイテムです。
というのも、日常生活で最も使うアイテムというのはなんだかんだで「グラス」ですよね。これ、洗った後は水を拭かないと収納出来ないという最悪なシロモノ。しかし、毎回グラスを洗う度に拭くなんてことが我々に出来るわけがない。
そういうわけで、このマットを購入し洗ったグラスは片っ端からおいて、グラスの置き場と決めてしまいましょう。シンクに無限のグラスが溜まっていくあの地獄がたったこれだけで回避されます。これは、狂った量のグラスを扱うバーの知恵ですので、本当に便利ですよ。これがグラス循環システムです。グラスの場合「拭く」という作業があまりに面倒過ぎるので、どんどんたまってしまうのです。
ちなみに僕はお茶やコーヒーも飲みますし、お酒も飲むなら良いグラスで呑みたいので結構たくさんのカップやグラスを持っていて、このシステムがないと僕のシンクは3日で破滅してしまいます。あなたの持っているグラスの数に合った形、サイズのものを購入しましょう。
まとめ
借金玉
僕はそう言いたいです。
「家事が出来ない」という悩みを抱えた人はたくさんいると思います。しかし、今回挙げた通り、洗濯にせよ皿洗いにせよ「ここさえ回避すれば一気に楽になる」というポイントは存在しています。ひとたびそこを解決してしまえば、勝手に物事が回転して上手くいく「循環」が出来あがるのです。
日本の「家事」に対する考え方は非常に古臭いものがあります。手間をかけて心を込めて、みたいなクソがまかり通っています。でも、そんなのクソ喰らえだ。そうは思いませんか。チマチマシャツを畳んで箪笥に収納するなんてクソめんどくさいこと、本当はやらなくていい。皿を一枚一枚手で洗い、グラスの水滴を拭き上げるなんて手間は貴方の人生に必要ないのです。
あなたの人生にはやるべきことがたくさんあります。
あなたの時給が1000円だとしても、これらの投資はいともたやすく回収されることが、ちょっと考えればわかるでしょう。苦しむのをやめましょう、努力をやめましょう。循環システムを構築しましょう。これは本当に楽になるライフハックです。今まさにやっている僕が保証します。
この記事を書いた人
借金玉
ブログ:発達障害就労日誌
Twitter:@syakkin_dama
著書:『発達障害の僕が「食える人」に変わった すごい仕事術』